ユキノシタの花
庭の隅をふと見ると、白い可愛らしい花が咲いていました。
何の花だろうと根元を見ると、そこには見慣れたユキノシタの葉が。
僕にとってユキノシタは、湿気が多い日陰に群生するありふれた植物です。
100円ショップで売られているインテリア用イミテーショングリーンのイメージが強く、安っぽい感じです。
普段は全く気に留めていませんでした。
それが、こんな可憐な花を咲かせるんですね。
恥ずかしながら、花を見るのは初めてです。
日陰で控えめに咲く姿は、近くで見るととても美しい。
風が吹くと、たくさんのバレリーナが群れをなし、揺れ、楽しげに踊っているようです。
たっぷりと花を咲かせて華やかに一面を彩るネモフィラや芝桜とは違う、優美な魅力に溢れていました。
花言葉を調べると「好感、恋心、博愛、切実な愛情、深い愛情」どれも恋や愛にちなむ言葉です。
昔の人は「雪の下」で、こんなロマンチックな言葉を思い浮かべたんですね。
一瞬にして「雪の下」のイメージが変わりました。
地味だと思っていた山野草に、こんな素敵な世界が隠れていたことを気づかされました。
よく見渡せば、世の中は様々な「癒し」で満ち溢れているのかもしれません。
しかしどう受け取るかは、いつも自分の心が決めるのです。